論理障害とは
論理障害は、記憶媒体そのものは物理的に無事だが、データの場所を示す情報(ファイルシステム)が壊れている状態です。
- 誤って削除・フォーマットしてしまった
- パーティション情報が壊れた
- ウイルス感染によるファイルの破損
Apple公式サポートのDisk Utility「First Aid」機能や、Microsoft公式ドキュメントのchkdskコマンドは、こうした論理的な不具合を修復するために用意された機能です。
物理障害とは
物理障害は、記憶媒体を構成する部品自体が壊れている状態です。
- HDDのヘッドやモーターの故障(Seagate公式サポートが説明する「ハードクリック」=金属同士がぶつかるような音)
- 落下・水没・強い衝撃による破損
- 基板(PCB)の故障
物理障害の場合、論理障害向けの対処(フォーマット・復旧ソフトのスキャン・chkdskの/fや/r)を行うと、内部の部品にさらに負荷をかけ、状態を悪化させることがあります。
見分け方の目安
すべてのケースを完全に切り分けられるわけではありませんが、以下は目安になります。
| 状況 | 論理障害の可能性 | 物理障害の可能性 |
|---|---|---|
| 異音(特に硬い金属音)がする | 低い | 高い |
| 落下・水没・強い衝撃の直後 | 低い | 高い |
| 誤って削除・フォーマットした直後 | 高い | 低い |
| 認識はするが、特定のファイルが開けない | 高い | 低い |
| 認識と非認識を繰り返す | どちらもありうる | どちらもありうる |
データを変更しない範囲の安全な確認
1. 異音・異常な発熱・直前の落下や水没など、物理障害のサインがないか確認する
2. どんな操作をした後に症状が出たか(削除・フォーマット・事故等)を整理する
3. 判断に迷う場合は、どちらの対処も実行せず、まず状況を記録する
自力対応を止める基準
物理障害のサインが1つでもある場合は、論理障害向けの対処を行わず、専門業者への相談を検討してください。論理障害・物理障害のどちらか判断がつかない場合も、重要なデータであれば同様です。
よくある質問
# Q. 両方が同時に起きることはありますか?
あります。例えば、物理的な衝撃で部品が損傷し、その結果としてファイルシステムも壊れる、というケースです。この場合、物理障害への対応を優先する必要があります。
# Q. 論理障害だと思っていたら実は物理障害だった、ということはありますか?
あります。特に「認識が不安定」「時々しか読み込めない」といった症状は、実は物理的な不具合の初期症状であることも少なくありません。判断に迷う場合は、無理に自力対応を進めないことをおすすめします。